行政書士Aの骨格

出来事の記録により、『気づき』の共有が出来ればと思ってます。

コーラがくれた夏の味=カフェイン

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人は何かしらの嗜癖を持っていることもあるかと思いますが、自分の場合はカフェインでした。

これは子供の頃からのことで、コーラに対して異常に執着し、太古の世界で特別な飲み物として崇め奉るかのように、畏敬の念さえ抱いていました。

 

熱い夏場の小学校で当然喉が渇くのですが、当時唯一の水分補給は、あの湾曲して角度が360度回りいくつか並んでいる蛇口の水道のみとなっていました。

自分はこの水の独特の臭いと温さが大嫌いでしたが、熱い中、喉が渇けば飲むしかなかったわけです。

 

小学校も高学年になるとおやつに何を飲食するかの裁量権も少しは出てきます。

その頃には既にコーラの存在が大きいものとなり、学校で喉が渇いてもあえて鬼門の水は飲まずに、家でキンキンに冷やしている特別な飲み物コーラを一気に飲むという快感を覚えました。

仕事帰りに一杯やる新橋のサラリーマンのおっさんのようなシステムの導入です。

 

小学生にして覚えたそんな嗜好品コーラも大人になる頃にはカロリーゼロに代わり、そしてコーヒーへと変遷していきました。

ずっと愛飲していましたが、ある時期を境に一切のカフェインを摂取しなくなりました。別の機会にお話ししますが、体調が合わなくなったことが原因です。

 

そしてその後、随分と飲んでいなかったコーラを前職時代に復活してしまうのですが・・・。

 

自分にとってコーラとはコカ・コーラの味のみが唯一絶対コーラとして認めていました。それは段々とコカ・コーラゼロへと代わるのですが、やっぱりメーカーはコカ・コーラでした。

色々なメーカーから○○コーラと名前がついた商品が販売されましたが、どこか駄菓子のコーラ味っぽい風味をした「本物感」のないところが好みでなかったのです。

 

そして前職時代、結構な寝不足からコーヒーを飲んで乗り切ろうと自販機の前に立つと加糖のものしかありません。

なるべくなら無糖をと思い、目を横にやってみると、カフェイン系の飲料の商品はデカビタCメッツコーラだけだったので、カロリーゼロのメッツコーラを買ってみました。

「まぁどうせ駄菓子風味のあれだろ」と高を括って何年かぶりに一口飲んでみると「アレ、美味しい」、炭酸がキツめで自分好みという味に、他メーカーとしては初めて認めたコーラでした。

そのことがあり、全然別の場所でたまたまメッツコーラが目に入ったので飲んでみると「ん、なんか違う」、味が職場の自販機とはなんか違うのです。

 

気のせいだったのかなと、もう一度職場のメッツコーラを飲むと明らかに炭酸の強さに違いがありやっぱり美味しいのです。

何だこりゃと思いよくよく見てみると、同じメッツコーラでもペットボトルの形状に違いがある事に気づきました。

外で飲んだのは寸胴型で真っ直ぐ、職場はひょうたん型だったので形により味が違うという仮説を立て、たまたま補充にきたメーカーさんに尋ねてみました。

メーカーさんは「そうなんですよ」と力強くこたえ、確かに炭酸の強さが違うという話をしてくれました。

そういたしますと、もう止まりません。昔取った杵柄とばかりに「違いに気付いたスゴイ自分」が盛り上がり、周りにもお薦めをし始めました。

まるで、昔有名なガンマンだったクリントイーストウッドが年老いて流れ着いた土地で、何年も手にしていない銃によって街を救うかのごとく気分は上がり切っていました。

 

まあ現在は一滴も飲むことはなく、もっぱらノンカフェインコーヒーなのですが。

 

氷が入ったコップのコーラに口を近づけると炭酸がシュワーとなり、口の周りにプチプチと弾けます。あの日のコーラの味が自分にとっての夏の味です。